思いがけずハンガリーに長期出張となり、ウェールズ日本人会ゴルフ部員としてはハンガリーでもプレイすべく、ゴルフ道具を積み込みハンガリーにやってきました。つてをたどりハンガリー日本人会ゴルフ部の方々の知己を得、ハンガリーでも一番のコースと言われているパンノニアで無事初ラウンドをすることができました。ハンガリー日本人会ゴルフ部の皆様、ありがとうございました。
 さて、私が住んでいるウェールズのカーディフ近郊のゴルフ事情を紹介したいと思います。スコットランドには、セントアンドリュースをはじめ、ミュアフィールドやターンベリー、イングランドにも昨年の全英オープン開催のロイヤルリバプール、ウェント・ワースやサニング・デール等、綺羅星のごとく有名なゴルフ場がありますが、ウェールズにもゴルフ場が多々あります。ウェールズはイギリスの西の果てですが、サウス・ウェールズには約170のゴルフ場があり、住居のあるカーディフ近郊にもゴルフ場は多く、自宅から車で1時間圏内のゴルフ場は50近くあります。ウェールズはフラットなイングランド、アイルランドに比べ、山や渓谷、川があり、そのためゴルフ場も海岸沿いのコースはリンクスですが、他は比較的アップダウンの多い森林コースが多いのが特徴です。その中でもなんと言っても有名なのは、ケルティック・マナーです。

ここにはTwenty Ten,Montgomerie, Roman Roadsという3つの18ホールコースがありますが、有名なのはTwenty Tenで、その名のとおり第38回のライダーカップが2010年に開催されました。
 米国チームからはタイガーウッズ始め、ミケルソン、バッバ・ワトソン、リッキーファウラーらが、迎え撃つ欧州チームはケルティック・マナーのコース名にもなっているコリン・モンゴメリー主将始め、マキロイ、ウェストウッド、ルーク・ドナルド、マーティン・カイマー等蒼々たるメンバーが激戦を繰り広げ、欧州チームの勝利に終わりました。今でもロッカー・ルームには彼らの名前が刻まれており、Twenty Tenでラウンドするプレーヤーは自由に使用することができます。
 このほかにも300年ほど前の狩猟の宿がクラブハウスになっているRolls ofMonmouth。ここは1767年から1987年まで、あの車で有名なロールスロイスのRolls一家が所有していました。カーディフ近郊にあるVale Resortには2つのコースがあり、WalesNationalコースは全長が7433ヤードで米国を除き世界で一番長いコースとのこと。
 このように歴史もあり景観がすばらしく、ゴルフ好きにはたまらないチャレンジしがいのあるコースが数多いウェールズに是非おいで下さい。ハンガリーに比べ暖かいウェールズは雪さえ降らなければ一年中プレイができますし、グリーンフィーもハンガリーに比べ格安です。但し、冬場は雨が多いのでフェアウェーはかなりぬかりますが…… それともう一点、ハンガリーとは違ってヤード表示ということをお忘れ無く。

(きたがわ・たつひこ Tri-Wall Europe Ltd.)