僕は大阪大学ハンガリー語専攻で、現在ブダペストのELTE大学でハンガリー語を勉強しています。小さなころから海外の生活に憧れていて、そして今、ここハンガリーという未知の地に来て、日本と全く違う環境で生活を送っています。最初のころは周りの人が何を言っているのかまったくわからず、ルームメイト3人も全員ハンガリー人で英語もほとんど通じないという状況で、毎日が身ぶり手ぶりのサバイバルでした。特に、滞在許可書などの手続きの時やルームメイトとの会話はお互いにつたない英語だったりして、聞きたいことがあったら辞書をフル活用して一度紙に書き、それを読んで伝えたりと、思えばとても時間のかかる遠回りな会話をしていたような気がします。
 授業も自分には難しすぎで他の留学生と明らかにレベルが違う中、がむしゃらに毎日へとへとになりながら生活していました。今では留学生とも仲良くなり、一緒に飲みに行ったり、ハンガリー人の友達も何人かでき、映画に行ったりカフェしたりしています。授業が難しいのは変わりないですが、初めのころと比べると随分と理解できるようになったと思います。日本に居た時よりも、もっとハンガリーのという国に興味を持てるようになり、ハンガリーの文化の授業も楽しく受けられるようになりました。
 僕はハンガリーで留学生活を過ごせてよかったと思っています。将来、ハンガリー語を生かした仕事に就くかどうか分かりませんが、ハンガリー語をここで学んだ事、ここで経験したことは一生ものです。必ず未来の僕によい影響を与えることと確信しています。さて、僕のハンガリー生活を少し紹介します!
 授業はだいたい午前中からあり。一番早くて8時半から、日によって異なりますが昼食をとった後、15時ごろには授業が終わります。授業が終わると仲間達とカフェするか、図書室で、その日の復習と宿題をじっくりする事にしています。天気がいい日はドナウ川沿いやブダの王宮を散歩。夜はみんなと飲みに行ったり、寮のキッチンで料理をしています。週末は、なんでもいいので、どこか文化的な所に行ったりしたりして感想を述べるという月曜日の宿題の為に、美術館などに行ってレポートします。もしくは、みんなと一緒にパーティです。パーティの次の日は、殆ど二日酔いになり家でゆっくりしています。長期の休みがあると旅行に行きます。ヨーロッパの中心にあるハンガリーならでは、比較的どの国にでも行きやすいですし、いろんな国に行ってまた違った景色や文化を見て感じる事も、とても大切だと思っています。もちろん、そんな事も思いつつも思いっきり楽しんでいますが。一番の思い出は、ずっとドイツのクリスマスマーケットに行ってみたいと思っていましたが、日本だと、ちょうどその時期はまだ学校があるのでどうしてもその夢は実現できませんでした。でも、この留学中に高校からの念願のドイツクリスマスマーケットに行くことができました。2週間ほどかけてドイツ7都市とチェコのプラハを巡り、クリスマスを堪能しました。これは僕にとって最高の旅となりました。
 このような感じでゆっくりと流れる時間の中で生活しています。ゆっくりですが確実に帰国の日が迫ってきています。残りの日を楽しく充実した日々を送って、大きな男になって帰りたいと思います。