エトヴェシュ・ロラーンド大学で日本学を専攻していて、副専攻は韓国学です。故郷はセゲドという町で、大学に通うためにブダペストに引っ越しただけでも楽しくて、その時は、二年後さらに新しい場所に行けるとは思っていませんでした。
 日本学科で勉強している学生はたいてい日本に行きたがっていると思います。私もそのような学生の一人でしたが、自信があまりなくて、いつか行けるかどうかぜんぜん知りませんでした。しかし、その機会は二年生の時にやってきました。そして、2018 年9 月に大阪大学に一年間の留学のために来ました。
 日本に来る前にも、来る途中にも、色々な困難がありましたが、日本に着いた時、全部忘れました。日本に着いた時、とても嬉しくて、ワクワクしましたので、それまでの困難を忘れて、考えられたのはやっと日本にいることだけだったということです。台風のせいで大阪ではなく成田空港に到着しましたので、最初の日にもう新幹線なども経験できました。大阪に着いてから、時々どこに行ったらいいかよくわからなくなりましたが、手伝ってくれる方がどこにもいました。お願いしなかったのに手伝ってくれた奥さんもいて、次の駅まで連れていってくれました。だから無事に大学に着きました。
 大阪大学の箕面キャンパスは山の多い箕面という町に建てられています。箕面市はたぶん日本の他の町と比べると少し小さいと言えますが、私にとっては完ぺきな町です。子供の時から山に住みたかったですので、箕面市がすぐに好きになりました。日本に来てからもう二か月たって、その間に色々な経験をすることができました。ハンガリーでは私は橋からイノシシを見たり、キャンパスでヘビに会ったりしたことが全然ありません。自然が近いですので、素敵な場所が多いです。たとえばキャンパスから少し歩いたら、山の上から大阪府が全部見えて、美しいです。そしてもちろん箕面の滝も特別な場所の一つです。箕面の滝は、ライトアップもあって、きれいでした。友達と一緒にもみじの天ぷらを食べてみました。
 箕面市のもう一つの大きな魅力はたぶん雰囲気です。普通の買い物をするだけでも、気分がよくなります。寮から出ると、運動をしている方がたくさんいて、やる気がある声がよく聞こえます。もう少し歩いたら近くの学校の生徒さんに会えて、週末だったら、たいてい家族が一緒に出かけているのが見られます。市民はとても優しくて、道で挨拶をしたりする方もときどきいます。私はこんな箕面市を自分の三番目の故郷だと思っています。しかし、そのことには友達がやっぱり大きな影響を与えました。友達や仲が良い人がいなかったら、住んでいる所はきれいでも、故郷にならないと思います。実は、最初は知り合いがいなかったので、少し寂しくて、友達ができるかどうか心配しました。しかし、そのうちに機会がたくさん現れました。寮に住んでいる学生さんや授業に一緒に通う学生さんに会って、どんどん仲良くなりました。その上、色々なパーティーや旅行もあって、そこでも話す機会が多かったです。そして箕面キャンパスにあるハンガリー語科の影響も忘れてはいけません。一週間に一回ハンガリー語の授業に行って、もうハンガリーで会ったことのある学生さんとハンガリー語で話せる時、特別な気持ちになります。チューターさんもハンガリー語科の学生さんですから、心配なことがあっても、会うと安心できます。
 日本でのもう一つの新しい経験はホストファミリーがいるということです。ホストファミリーについて色々な話を聞いたことがありましたが、そのようなプログラムに参加するのは初めてでした。だから緊張しましたが、ホストファミリーのおかげで嬉しい瞬間がたくさんあって、これからも様々なイベントに一緒に行くつもりですので、このプログラムに参加してよかったとよく思っています。 でも、日本に来たかった主な理由は研究と勉強でしたので、もし授業が気に入らなかったら問題になったと思います。幸い、大阪大学の問題は、面白い授業が多すぎて、選ぶのが難しいということです。日本語と日本の文化に関する講義が色々あって、だいたい好きな授業を選ぶことができます。くずし字などのようなハンガリーであまり取れない授業もありますので、大学に通うのは毎日楽しいです。私は今、研究するための授業も取っていますので、指導の先生のおかげでもう色々な資料を集めることができました。その資料や授業の内容は今だけではなくて、将来にもとても役に立つと思います。
 このように、日本ではもう多くの経験を得ることができて、この二か月の間に生活にもだいたい慣れてきて、今住んでいる所は本当に私の「故郷」のようになったと思います。しかし、まだ数え切れないほどたくさんの期待があるので、将来を楽しみにしています。
(コヴァチ・ヴェロニカ)