現在私はブダペスト工科経済大学で交換留学生として勉強をしているのですが、毎日様々な国の留学生とともに幅広い分野の勉強ができている素晴らしい環境に置かれていると思います。留学生は800人程で、英語で行われる授業が留学生向けに用意されており、その中から自分の選考に関わらずどんな授業でもいくつでも取れることが魅力的です。日本では商学部で金融を専攻していたのですが、ここでは専攻に関係のない授業を多く取っています。例えば、Hungarian and EU environmental Strategies、Digital Pedagogy(ICTを用いた教育学)、Cultural Studiesなどの授業を通し新たな知識や考え方を学び、私の興味関心の範囲は大きく広がりました。
 私が留学を志すようになったきっかけは二つあります。
 まず一つ目は、高校時代英語や世界史を学ぶ中、語学力を伸ばして将来世界をもっと幅広く知りたいと思うようになったことです。勉強をしていく中で、実際に日本の外に出て自分の目で色んなことを見て経験したいという思いが強くなり、大学在学中に留学をしたいと思うようになりました。
 二つ目は、アルバイトとして外国人の入管手続きを主に行っている法律事務所で働いた経験が私に大きな影響を与えました。仕事を通じ、様々なバックグラウンドを持つ外国人が日本で働いていることを目の当たりにし、私自身も将来日本の外に出て何かに挑戦してみたいと思うようになり、留学することを本格的に考えるようになりました。
 ブダペストを留学先に選んだ理由は大学に学びたい科目があったことと、ブダペストはヨーロッパの中心にあり様々な国の人々と出会えるだろうと考えたからです。実際、ここには私の想像以上に多くの人々と出会えるチャンスが溢れていました。ハンガリー人はもちろんのこと、ブダペストに集まるたくさんの留学生、ブダペストで働いている外国人と沢山の人と知り合いになりました。ブダペストは世界から様々な人が集まるとても活気のある国際都市であり、美しい街並みや美味しい食事もある最高な場所です。
 勉強以外のことに関して言えば、主に大学で仲良くなった友達とパーティーを計画したり、パブに飲みに行ったり、旅行に行ったりと楽しんでいます。ハンガリーからは簡単に近隣諸国に行くことができるので、友達と週末を利用してチェコ、スロバキア、オーストリアなどに旅行をしました。また、皆パーティーが大好きなので誰かの誕生日が来るたびに誕生日パーティーが開催されたり、バーやクラブにみんなで集まって飲んだりと、日本とは違う遊びを楽しめています。時にはインターディナーと言ってそれぞれの国の料理を持ち寄って皆で晩御飯を食べることもあり、色んな国の食文化を一夜にして知ることができる機会もあります。
 ブダペストに来て3ヶ月半が経ちましたが、毎日学ぶことがあり期待以上に得られたものがありました。勉強、旅行、パーティーとすべてが成長の場で、自分の国はどんな国なのか、自分はどんな考え方をしているのか、日々お互いがお互いのことを発信する環境の中で、より広い視野で相対的に自分の国と自分のことを考えることができるようになりました。また、友達の影響で今まで馴染みのなかった国に興味を持つようになり、私の頭の中の世界は大きく広がりました。フレンドリーで好奇心旺盛な留学生と語り合うことで沢山の刺激を受け、今後私は何をしたいのか、どのように生きていきたいのか、私の中で少しずつ固まり、自分で自分の人生を進める覚悟ができたように思います。
 両親、高校時代の塾の恩師、大学のゼミの教授など、私の留学が実現するまでに長い間多くの方にサポートをしてもらいました。感謝の気持ちを忘れず残り半年で多くのことを得られるよう、日々前進していきたいと思います。

(なかがわ・みき)