ハンガリーに着任して早3年。「50の手習い」よろしく、ハンガリーに来て始めたゴルフも3年近く経過しました。「4ヶ国対抗」という言葉は、ハンガリーのゴルフ諸先輩たちから頻繁に聞き及んでいました。ハンガリー・チェコ・スロバキア・オーストリアの4ヶ国から「選抜」された、精鋭のゴルフプレイヤー達で争う「団体戦」です。ハンガリーのここ数年の成績は、文字通りの「惜敗」が続いていました。昨年は、「絶対優勝」をスローガンに掲げ、選りすぐりの精鋭で臨んだものの、惜しくも1打差で「優勝」が手のひらから零れ落ちました。その後は、いわゆる「戦犯法廷」が開かれ、筆舌につくせない状況で2013年のシーズンが終了しました。 2014年に入り「地元開催の今年こそ4ヶ国大会優勝」を目指し、1月から「ローマ合宿」を始めるなど、先輩たちは大変な盛り上がりでした。このような熟練の先輩たちをよそに、私は淡々と練習を重ねてきた成果が2014年になってやっと芽生えてきました。ところが3月の異動の時期を迎えると、切り込み隊長や主将等々の主力メンバーがぞくぞく日本に帰ることになりました。精鋭達の抜けた穴は大きく、ド素人の私まで出場する栄誉を得ました。
6月29日、試合日です。受付にいって、まずびっくり!写真の天使のような美女が2名、笑顔で出迎えてくれました。トーナメントに出場できて、「よかった~」と感じた一瞬です。この美女たちのためにも、「がんばろう!」といそいそと練習場に向かいました。練習場でのアイアン、続いてドライバー、当り・距離とも良好。頭の中に「絶好調」の三文字が浮かびました。 開会式、集合写真撮影と行事をこなし、いよいよゲーム開始。第3組目、私の出番。1番ホールのドライバー、今日一日を占う大事な一打。何時もより時間を掛けてアドレス。気持ちテークバックを抑えめにして、スイング。「当たった~」コース・距離とも十分。2打目、得意の8番アイアン。グリーンフラッグに向けて一振り、ここまではイメージ通り。しかし、結果は超ダフリ。空しくもボールは2メールる先に・・・・・。「あれ?こんなはずでは」と思えば思うほど、ショットが悪くなり、浮き沈みの激しいゴルフ。結果はグロス124。美女と団体戦の両プレッシャーに負ける形になり、今年になってのワーストに近いスコア。ゴルフは「メンタル・スポーツ」と言われる理由が分かり、素人の私にはいい勉強になった一戦でした。
さて、結果発表。団体戦のルールは各チーム上位9名の合計スコアで順位を決定。もちろんハンガリーチームは17~18人エントリーしているので、私のスコアが9人の内に入ることはまずは無い。まず1人目発表。オーストリアが1位。次々と発表が進み、9人目の結果がスクリーンに表示される。「ハンガリー優勝!」狂喜・乱舞の一瞬です。 その夜、日本食材店「大吉」での祝賀会。「ビールかけ」は店内保全のため中止し、出場メンバー&サポーターの間で、「いかに自分が優勝に貢献した」等の自慢話や、「臥薪嘗胆の数年間」のうさ話、他国のチームの「マナーが悪い」だの、種々こもごもの話を酒の力を借りて、「優勝」の実感を噛みしめました。 50歳になって始めたゴルフですが、ゴルフそのものの面白さよりも、仲間内での「チャット」の方が楽しい私のゴルフ道です。今後も、愉快な先輩たちに混じって少しでもスコアを伸ばそうと思って練習に励んでいます。
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