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ハンドボールと多くの出会いに感謝
ハンガリー体育大学研究生
中原 麻衣子


 

 私は、筑波大学大学院人間総合科学研究科体育学専攻を卒業後、県立高校の講師として1年間働きました。現在は講師をやめて、4月からここハンガリーの地でハンドボールのコーチング留学をしています。

 コーチング留学って?と思われる方が多いと思いますが、コーチング留学の方法にもたくさんあります。例えば、大学在学中に提携している大学へ交換留学生として留学する、各競技団体や協会などに所属している人が海外に派遣される、個人で勉強のために海外に行く、などです。私の場合は、現在、学生でも有職者でもありませんので、完全に個人で留学をしています。個人といっても、日本で留学に向けてのお手伝いをして下さった大学院の先生、ハンガリーで受け入れて下さった指導者の方の温かい支援があって、こうして留学することができています。人との出会いには、本当に感謝しています。
 現在、ブダペストにある中学生〜高校生年代の選抜チームの練習に毎日帯同させてもらいながら、ハンガリー体育大学のハンドボール実技の授業を見学するという日々を送っています。

 

 なぜ留学しようと思ったかというと、「本場ヨーロッパのハンドボールが見てみたい」ということと、「新たな夢に進むきっかけにしたい」という想いがあったからです。

 なぜハンガリーにしたかというと、受け入れて下さる指導者の方がいたということと、ハンドボール世界ランキング5位(日本は現在21位です)のハンガリーのハンドボールが見てみたかったということが理由です。

 ドナウの四季2014年(新春号No.21)で紹介された井上くんは、ハンドボールコーチング留学の先輩です。彼も話題にしていますが、日本のハンドボールはまだまだマイナー競技ですし、オリンピックに関していえば、1988年のソウル大会以来出場できていません。2020年東京オリンピックが決まったことは、日本のスポーツ界、子どもたちにとっても、大きな希望になったと思います。ハンドボールを愛する1人としては、ハンドボールの試合がテレビで紹介され、多くの方に知っていただく機会になればいいなと思っています。そして、オリンピック後もハンドボールが発展して行くように、現場でコツコツと頑張っていきたいなと思っています。教育現場にでたときに、子どもたちに正しい方法で、正しい指導をすることができるように。この想いを忘れることなく、残りのハンガリー生活も様々なことを見て、聞いて、体験しながら、学んでいきたいと思っています。

 そして、トレーニングだけでなく、文化や考え方など、日本にいるだけでは分からなかった日本の良さ、日本にも取り入れたい海外の良さを感じていきたいと思います。

 ハンガリーハンドボール1部リーグには、現在3名の日本ハンドボール選手(男性1名、女性2名)が活躍していらっしゃいます。本拠地はブダペストではないですが、日本人選手も頑張っているということで、少しでもハンドボールにも興味を持っていただけたら嬉しいです。

 

 4月からの始まったハンガリー生活は、さまざまな縁があって、音楽の方々や他のスポーツの方々にお会いすることができました。そして、様々な面で助けてもらいながら生活することができています。

 しかし、挨拶と数字くらいしか分からないハンガリー語、まだまだ思ったことをスムーズに伝えることができない私の英語力。言葉の問題がたくさんあるので、まずは英語の勉強から取り組んでいる今日この頃です。

 ハンガリーでの素敵な出会い、そして日本から応援してくれている家族・仲間に感謝しながら、今の私にできることを精一杯頑張っていきたいと思います。

 
(なかはら・まいこ)
 
 

Web editorial office in Donau 4 Seasons.