授業で生徒に新しい漢字を作らせることがある。「今からハンガリー語で言う概念を、勉強してきた部首を使って、漢字に直してください」という課題を出すのである。日本でここ数年、毎年行われている創作漢字コンテスト(産経Square)を思い浮かべて頂ければいいと思う。「ソーシャルメディア」、「最低賃金」、「異文化体験」などの概念を挙げると、素晴らしいアイデアが溢れ出てくる。私はそれを見ていると、漢字を作った古代人と私たち西洋人のやり方がどれほど共通しているかを感じ、鳥肌が立つ。それこそ漢字の魅力でなければ何だろうか。
漢字は古代人の知識を語りながら現代でも実用的に使うことができる、非常にありがたいものだ。こんな豊かな文字を持つ漢字圏の人たちを羨ましく思うことさえある。読者の皆様は、漢字のことをどう思っていらっしゃるだろう。
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