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何とか面目を保った
橋本 恭行


 

 私にとって初めての参加となる4ヶ国対抗戦を前に、少なからずプレッシャーを感じていました。「過去の栄光?」から設定されたハンディキャップからすると、私はチームの中堅的な位置付けにあり、それなりのスコア(80台)を出さなければならないプレッシャーと期待(?)を感じていました。ところが今年の調子は惨憺たるもので、3桁から脱出する事が中々出来ません。一番の原因はドライバーの曲がり。ロストボールになったり、池ポチャしたりで2打目がまともに打てません。これでは3桁からの脱出は出来ませんよね。
 ドライバー改善の目処も立たないまま、開催日は迫ってきます。そして、不安を抱えたまま本番の日がやって来ました。

 ゴルフ場でチームメンバーに会った時、不安感よりも、いつもより強いチームのつながり、団結力みたいなものを感じました。基本的にゴルフは個人競技です。上手く行っても失敗しても、全て自分の責任だし、跳ね返って来るのも自分のみ。だけど今日は違います。もし私のスコアが悪ければ、チームが負けてしまう。自分の失敗がチーム全体に跳ね返って来る。何とも言えない高揚感。しばらく忘れていた「勝負」の世界を感じました。プレッシャーよりも武者震いする、とても良い気持ちでした。

 しかし、気持ちと技術は全然別物、と言う分かり切った事を痛感するのに、大した時間は必要ありませんでした。相変わらずドライバーは曲がり、パットも入りません。前半終わって何とジャスト50。「これはやばいっ。3桁行ったら完全にA級戦犯だ。1年間酒の肴にされる」。個人戦だったらこの時点で諦めていたと思いますが、今日は諦める訳には行きません。自分なりに精一杯我慢して、最終的には何とか2桁に収める事が出来ました。が、それでも自分の中ではB級戦犯だと思っていました。

 そして結果発表の時がやって来ました。今年は各チーム上位9人の合計スコアで競う事になり、結果は何と、ハンガリーチームが2位のオーストリアチームに25打差を付けて見事に優勝。私の予想では優勝は無理と思っていたので喜びは倍増でした。結果だけを見れば、ハンガリーチームだけが上位9人のスコアが全員2桁でした。我々のチームにスーパースターはいませんが、チームワークで勝ち取った勝利だと私は思っています。ゴルフに限らず、他のスポーツでも、もちろん仕事においてもチームワークが非常に大切だと言う事を再認識した大会でした。来年はスロバキアでの大会になりますが、ハンガリーチームとしては、チームワークに更なる磨きをかけ、2連覇を目指して頑張ります。私個人としましても、もっとチームに貢献出来る様頑張りますので、皆様の応援を宜しくお願い致します。

 
(はしもと・やすゆき テイエス・テック・ハンガリー)
 
 

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