もう30年以上も痛風症と高血圧に付き合っている。最近は痛風の炎症が頻発するようになった。その話をする度に、いろいろな人からあれは良いこれが良いと民間療法が勧められる。医者に行けば行くで、尿酸値を高める可能性のある食品リストが渡される。リストを見ると、ほとんどの食品が引っ掛かっている。私の場合、痛風症も高血圧も遺伝だから、尿酸値が低くても炎症は出る。タバコは吸わないし、お酒もほどほどで、肉や内臓物を食べることはないし、そもそも食へのこだわりも失せ欠けている。こういう生活を続けているのに、あれを食べてはいけないこれを食べてはいけないという注意書きを渡されると、「私の人生は痛風症を克服するためにあるのではない」と言い返したくなる。だから、膝に水が溜まってどうしようもない時以外は、医者の世話にはならない。
そもそも、尿酸値を下げる薬剤や降圧剤を半永久的に摂取することで別の機能障害が発生することはないのか、複数の薬剤が相互にどのように作用し人体機能に影響を与えるのかについて、医者はもちろん製薬会社も知らないし責任をとらない。摂取する薬の数が増えれば、薬剤相互の複雑な相乗作用について、誰も責任をもてない。そういうことに頓着せず、医者は各種の薬剤を処方し、死ぬまで飲み続けることしか方法がありませんなどと無責任に患者に伝える。多くの老齢者が食事よりも、各種薬剤を次から次に摂取しているが、それで病が良くなるとはとても思えない。ここには近代の西洋医学が抱える根本的な欠陥があるように思う。 |