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「ハンガリーに対する思い」
山野井 茜 (デブレツェン大学ハンガリー語科)

 
 私がハンガリー語を勉強するきっかけになったのは、合唱でした。高校生の時、合唱部に所属していた私は、プロムジカ合唱団の日本公演で一緒に歌わせて頂くという機会に恵まれ、そこからハンガリーに興味を持ち、ハンガリー語も勉強してみたいと思うようになり、日本で唯一専攻語科のある大阪大学外国語学部(旧大阪外国語大学)に入学しました。大学に入学してからは合唱以外にもハンガリーの文化や政治にも興味を持ち始め、ますますハンガリーに留学したいという思いは強くなりました。
 そして今私はハンガリー政府から奨学金を頂いてデブレツェンというハンガリー第2の都市に留学しています。私は留学するときに「せっかく憧れの大好きなハンガリーに留学したんだから自分のしたいことも全部しよう!!」と決めました。そう決めてから、毎週末デブレツェンから電車で40分のところにある北部の町ニーレジハーザのプロムジカ合唱団の練習に通ったり、大学の音声学の先生にハンガリー語の発音のレッスンをしてもらったり、冬季の長期休暇にはマチョー刺繍が有名なメズークベジュドという町に刺繍を習いに行ったり、自分の直感が働いたことはなんでも積極的に参加しました。その中での経験はとても貴重なものでした。
 
 
 私は昨年の9月に留学してから今まで、ここでの留学生活がつらいと思ったことがありません。たくさん色んなことを経験させてもらい、ありがたいことに友人に恵まれ、かけがえのない親友と思えるハンガリー人とも知り合えました。単に運がよかっただけかもしれませんが、なにより第一にハンガリーが大好きでハンガリーへの「愛」があるからこそだと思っています。確かに留学生活の中では大変なこと、嫌なことはあったと思いますが、なによりもここでの生活が楽しくて、ハンガリーが大好きで、ハンガリー人が大好きだからそんなネガティブな思いは消えてしまいました。
  またこの留学は自分のことを見つめ直す、いいきっかけになりました。寛大になんでも受け入れてくれるハンガリー人の友人たちのおかげで自分をちゃんと主張することができるようになり、自分に自信が持てるようになりました。勉強面では日本の学生よりも真摯な姿勢で勉強する学生の姿をみて、本当に勉強するとはどういうことかを学ばせてもらい、学生として勉強する喜び、それを支援してくれている家族への感謝をあらためて感じています。
  私を受け入れてくれ、そしていつも優しくて温かい友人、プロムジカ合唱団の人たち、大学の先生方、マチョー刺繍でお世話になった町の人たち、そしてこれらの貴重な経験やハンガリーに来てからのたくさんの発見を与えてくれるもとになった、留学の奨学金を下さっているハンガリー政府。たくさん感謝してもしきれないくらい感謝しています。だから私は将来何らかの形でハンガリーに恩返しをしていきたいと思います。それはもしかしたらとても時間のかかることかもしれません。でも、長い時間がかかってでも絶対にしたいと思います。
  留学生活も残り少ないですが、いつも支えてくれているみんなに感謝しつつ、留学の目標の一つである言語の上達を目指して悔いのないように頑張っていこうと思います。
 
 
 

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